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ラ コリーナ日誌

ヨシ刈り2026 〜自然に学び 未来へつなぐ〜

Text : 後藤 陽奈(ラ コリーナ メインショップ)

  • #サステナビリティ
  • #ラコリーナ
  • #キャンディーファーム(農藝)
  • #わたしたちの取り組み

2月7日、滋賀県近江八幡市 西の湖近くにある「北之庄沢」で、地域の自然環境に関わる取り組みの一つ「ヨシ刈り」を実施しました。
毎年継続しているこの活動は、今年で11年目を迎えます。

この日は頬に当たる冷たい風にまだまだ冬を感じましたが、お天気に恵まれヨシ刈り日和となりました。

今回はたねやのスタッフも含め、総勢86名でヨシ刈りを行いました。
参加いただいた皆さまをご紹介します。
 
滋賀短期大学
株式会社箭木木工所
近江ユニキャリア株式会社
株式会社三菱UFJ銀⾏
日本航空株式会社
近江兄弟社高校
FCヴォーリズU15 
(順不同)

ヨシ刈りとは、湖や川辺に生えているヨシを刈り取り、水辺の環境を健やかに保つための取り組みです。
ヨシは水を綺麗にするだけでなく、多くの生きものの居場所になるなど、自然の中で重要な役割を担っています。

しかし、手入れを行わずにいると古いヨシが積み重なり、新しい芽の成長を妨げてしまいます。
冬にヨシを刈り取っておくことで、春には日差しや風が通りやすくなり、次の命が育つ環境が整えられます。

このように自然はただ見守るだけでは守ることができません。
向き合い、手間をかけることで次のサイクルへと繋がっていくのです。

私は滋賀に住んでいますが、ヨシ刈りを体験するのは今回が初めてでとても楽しみにしていました。
まずはヨシ刈りを行う北之庄沢まで歩き、2隻の舟を渡ってヨシ原に移動します。
舟の上は不安定なため、みんな慎重に渡ります。

ヨシ原に到着すると、想像していた以上に高さのあるヨシが一面に広がっていて、これから始まる作業への期待が自然と高まります。

キャンディーファームのスタッフに鎌の使い方や注意事項を教えてもらいながら、いよいよヨシ刈りが始まりました!ヨシは長さも様々ですが、今回は穂の付いた3〜4メートル程のヨシを刈り取ります。
 
まず鎌を使ってヨシの根元(地際)を刈り取り、一定数集まったところで形を整えながら縄で縛り、1つの束にまとめます。

作業中にはカヤネズミの巣が見つかる場面もあり、ヨシ原が多くの生きものの棲み家になっていることを、目で見て実感することができました。

束ねたヨシはラ コリーナへ移動させ、「丸立て」という方法で約1ヶ月かけて乾燥させます。

まずは骨組みとして3束を立てて固定し、安定させます。

その周りにどんどん束を重ねていくと、丸立ての完成です。
みんなで刈り取ったヨシで作られた丸立てを見上げると、参加者の間に自然と笑顔が広がり、作業をやり遂げた達成感を味わえた時間となりました。

今回は全部で約60束分を刈り取ることができました。

刈り取られたヨシは昔から屋根や建物の材料として使われており、現在では新しい素材としての活用も進められています。

また近江八幡では、毎年春に行われる伝統行事「八幡まつり」で制作される松明や、秋にラ コリーナ近江八幡で行う「松明展示」の部材としても使用しています。

ヨシは乾燥させると火がつきやすく炎が上へ伸びやすい性質があるので、古くから夜道を照らす灯りや、祭礼・行事の火として使用されてきました。近江八幡周辺では、ヨシで作られた松明が、人々の想いや願いを込めるものとして、地域の行事に欠かせない存在になっています。

ラ コリーナが大切にしている「自然に学ぶ」というテーマは、自然を一方的に守るのではなく、自然の仕組みから学び、共に生きていく姿勢そのものです。
今回のヨシ刈りは、まさにその考え方を体感できる時間になりました。
 
今回、多くの方々と協力しながら作業を進める中で、地域の自然環境がさまざまな人の関わりによって支えられていることを改めて実感しました。一つひとつの作業は小さなものでも、その積み重ねが自然を守り、次の世代へつながっていくのだと感じられる、心に残る貴重な経験となりました。

自然の恵みを無駄にせず、次の形へと活かしていくことも、自然から学ぶ大切な知恵のひとつです。
これからもラ コリーナ近江八幡は、この土地の自然に学びながら、未来へつながる場であり続けたいと思います。

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