ラ コリーナ日誌

秋のケーキコンペ最終審査 ハリエプロジェクト優勝商品 販売決定!
Text : 林 俊史(セクターシェフ)
- #クラブハリエ
10月1日からの1ヶ月間、滋賀県内6店舗で期間限定販売する「秋のケーキ」を決める社内コンペを開催しました。
今回は規格を生菓子部門(要冷蔵の小型ケーキ)とし、参加資格はクラブハリエで製造3年以上の経験があること、としました。
左から審査員の妹尾、山本
応募は全部で15作品。
7月28日の1次審査で5作品に絞られました。
決勝進出者は1次審査時に審査員からもらったアドバイスをもとにレシピや仕上げの微調整を行い、8月28日の最終審査に挑みました。
最終審査員はクラブハリエ代表 山本隆夫グランシェフ、妹尾シェフが務めます。
決勝進出者紹介の後、緊張の試食審査へ。
審査員は、どのケーキが誰の作品か分からない状態で審査をします。
5つの作品を順不同で試食、レシピ内容も合わせて確認し、採点をします。
審査項目は『見た目』 『味』 『テーマ性』 『レシピ内容』。 それぞれ10点ずつの40点満点です。
見た目、味はそのままデザイン性やおいしさを、テーマ性は今回の「秋のケーキ」にならった秋らしさ、レシピ内容は分かりやすい表記になっているか、原価計算がしっかりできているか、セールストークは魅力的なものになっているか、などを評価します。
そして審査員2名で協議の上、順位が確定しました。
第3位
エントリーNo.9 齊藤 光希さん(八日市工房)
「スイートポテトタルト」
〈山本グランシェフコメント〉
おいしかった。
例えば表面に焼き目を入れたり、芋のホクホク感を出すなど工夫がほしい。
見た目に変化がないので、芋の皮を入れたりしてもいいかも。
〈妹尾シェフコメント〉
焼き目があったらよかったな。
芋という素材は味のメリハリが課題。
食感が重たいので、タルトの中に芋のブリュレっぽいクリームが入っていたり、芋の食感を残したりしてもよかった。
でもよくできていました。
〈齊藤さんコメント〉
良い経験をさせていただきました。これからもがんばろうと思います。
第2位
エントリーNo.1 唐崎 亮さん(日牟禮工房)
「サバラン」
〈山本グランシェフコメント〉
こちらが1位でもおかしくないくらい、とても悩んだ。ブドウを使っているが、今回のテーマ “秋”の季節感が少し足りなかった。
食べていて構成的に一番おいしい。ベテラン感があった。
プロのコンテストだったらサバランを1位に選んでいました。
〈妹尾シェフコメント〉
もう少しフレッシュ感があれば点数がアップしました。
ブドウを生にするとか、みずみずしいゼリーにするとか。
〈唐崎さんコメント〉
正直悔しいです。
いただいたアドバイスをもとにこれからもがんばっていきたいです。
第1位
エントリーNo.5 出口 真由子さん(日牟禮工房)
「りんごとキャラメルのエクレール」
〈山本グランシェフコメント〉
テーマの“秋”に合っている。
商品化されることもあり、販売する際、お客さんに親しみがありそうな方を選んだ。
1位の「りんごとキャラメルのエクレール」と2位の「サバラン」は、味はどちらもおいしかった。採点にとても悩んだ。
〈妹尾シェフコメント〉
りんごをもっと大きくしたり、クリームを入れたりなどメリハリがあるとよい。
改善すればもっと良くなると思います。
〈出口さんコメント〉
ありがとうございます。
こういったコンテストがあったおかげでいろいろな経験ができました。
今回いただいたアドバイスをもとに、もっとおいしいものをお客さまに届けていきたいです。
1位に選ばれました「りんごとキャラメルのエクレール」は審査員のアドバイスをもとに微調整を行い、10月1日から1カ月間、滋賀県内6店舗にて限定販売します。
※商品は数量限定のため無くなり次第終了、また予告なく変更になる場合があります。
詳細はクラブハリエHP、クラブハリエ公式Instagramでお知らせします。
4位
エントリーNo.11 辻 歓人さん(八日市工房)
「パタット・ドゥース」
5位
エントリーNo.10 宮崎 恵理さん(八日市工房)
「ケークポムカシス」
詳しい最終審査のようすはInstagramライブ アーカイブでご覧ください。
2021年から始まったハリエプロジェクト。
2023年春『母の日ケーキコンペ』、2023年秋『秋のケイクコンペ』、2024年秋『クリームチーズコンペ』、そして今回の2025年秋『秋のケーキコンペ』。
2023 ハリエプロジェクト 秋のケイクコンペのようす
前回から参加資格にパティシエとして3年目以上の経験があること、を条件にしました。
毎回決勝にはキャリアのあるスタッフが残っていましたが、若手も入ってくるようになりました。
試作段階での作り込みやレシピの作成工程に関してはどうしても経験の差が出てしまうが、取り掛かり期間を早くするなど工夫をすれば、今回のように若手が上位入賞することも可能です。
これがハリエプロジェクトの醍醐味です。
ハリエプロジェクトは実際の製菓コンテストの緊張感や、商品にするための完成度への厳しさを学んでもらうよい機会になっています。
スタッフたちにはぜひ優勝し、商品化を目指してもらいたい。
次回のハリエプロジェクトは、2026年春頃の開催を予定しています。